院長あいさつ
長野県立信州医療センターは、緑豊かな自然環境に恵まれた須坂市の中心地にあり、小布施町、高山村を含めた地域を医療圏にもつ地域基幹病院(一般病床292床、結核病床24床、感染症病床4床)として、地域医療ならびに専門医療の提供を行っています。
また、県立病院機構の中核病院として、政策医療の一端を担っています。

院長竹内 敬昌
今年度は長野県立病院機構第3期中期計画の折返の年度となります。この第3期中期計画は2年前の同計画実施初年度から新型コロナウイルス感染症の影響で計画の通りにいかない事業もありました。経済活動の回復が求められている昨今、ウイズコロナを見据えての計画の変更や地域の医療ニーズの変化を踏まえた新たな取組を行っていく必要があると思っています。今年度も皆さまには当院の取組に対するご理解とご協力をお願い申し上げます。
さて令和4年度の長野県立病院機構の業務運営目標は以下の通りです。
①県立病院の使命として新型コロナウイルス感染症への対応を引き続き行うとともに患者さんの受診行動の変化に迅速に対応し、コロナ禍後を見据えた業務運営に努める。
②医師の働き方改革など喫緊の課題に適切に対応しつつ医療ニーズを的確に把握し、県立病院の持つ医療資源を活用して、県民の方々に安全・安心で良質な医療を安定的に提供する。
これを受けた当院の取組として、
診療においては医療・福祉·行政の方々との連携を密にして、外来・入院の一般診療はもとより、救急診療、退院後の在宅診療を行うとともに疾病予防や健康増進などについての取組を積極的に行います。コロナを含む感染症医療や災害医療への対応、地域の医療施設の皆さまと連携した医療機器共同利用の推進にも努めてまいります。具体的には、
①新型コロナウイルス感染症を含む感染症指定医療機関として新興感染症に迅速に対応するための一般病棟陰圧個室の改修、
②院内保育所を活用した妊婦健診時における子供さんの一時預かりについての実施、
③内視鏡検診などの検診受率向上のためコンサルトによる検討、
④オンライン診療の実施に向けた検討(新型コロナウイルス感染症診療ではすでに開始しています)、
⑤訪問看護ステーションの事業所への移行に向けた検討、などです。
次に医療職者の育成についてです。令和2年10月に開始した看護特定行為研修は 令和3年度は「在宅・慢性期領域」と「血糖コントロールに係る薬剤投与関連区分」の2領域で2期生6名が研修しています。現在県立病院機構の看護師を対象にしていますが、令和4年10月からの3期生は機構外からの応募にも対応いたします。また県の支援のもと令和3年4月に開設した信州大学との連携講座「総合内科医育成学講座」では次年度の研修医受入に向けて育成プログラムの策定を進めています。
このほか働き方改革に対する取組、経費削減に対する取組など、幾つかの事業を計画しています。今後も院外広報誌や当院ホーム ージなどを通じてご案内させていただきます。
職員ー同、これからも地域の皆さまの要望を大切にし、急性期·回復期医療から疾病予防・健康増進まで、さまざまなニーズに沿った医療の提供に努めてまいります。健康への不安や体調の悪い際には、当院を受診・ご紹介いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。
2023年(令和5年)4月
長野県立信州医療センター
院長 竹内 敬昌