院長あいさつ
平素より当院の運営にご支援・ご協力いただき、ありがとうございます。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
院長竹内 敬昌
当院は長野県立病院機構の中核病院で感染症治療の拠点病院としての責務と、地域の基幹病院としての責務を併せ持っています。コロナ感染症5類移行後1年が経過し、一般の社会生活の中ではコロナ感染を意識する事が著しく減ってきましたが、病院内での感染症対策には大きな変化はないというのが現状です。また昨年度には、今後も起こりうる新興感染症へ迅速に対応できるように一般病棟の陰圧個室を改修いたしました。今後も感染症の県内の拠点病院として近隣医療機関や保健所とも連携して、地域および県全体の感染症対策に貢献するという当院の大きな役割を果たして参ります。
また、コロナ禍により医療における様々な変化が10年早まったと言われています。社会構造も生活習慣も患者さんの意識も大きく変わり、全てがコロナ前に戻るとは考えられません。医療ニーズ、IT化など10年早まった変化に対応できるよう、私たち自身も変革していく必要があると考えています。
2024年からは国の第8次医療計画がスタートしました。この中で、地域医療構想として、今後の人口減少・高齢化に伴う医療ニーズの変化に対応した医療機関の機能分化・連携を進めていく事が一つの大きな柱になっています。当院は地域の基幹病院として、急性期医療を主軸に回復期、退院支援、さらに健診や訪問診療、産科医療と、総合的な診療を行っていますが、その必要性は今後も変わらないと考えており、地域の病院、クリニックとの連携を密にして、地域の医療ニーズに応えられるようより一層努めてまいります。また、地域住民の方々が安心して健康で快適な生活を送るために在宅での医療や介護サービスを充実させる必要があり、その需要は今後ますます増大していくと思われます。このような地域のニーズに応えていく為に、今年度からは訪問看護ステーションを事業所化いたしました。医療機関だけでなく、行政、福祉施設、介護施設とも連携をさらに強化し、地域包括ケアシステムの構築にも積極的に取り組んでいく必要があると考えています。
信頼される医療を提供するために、患者さん中心の医療を実践する事を心がけ、地域の皆様が安心して医療を受けられるよう職員一丸となって努力し、医療の質の向上に努めてまいります。今後ともご支援、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
2024年(令和6年)
長野県立信州医療センター
院長 竹内 敬昌